プリーモ・レーヴィの『今でなければいつ』に似ているかなあと思いながら読み始め、やっぱりそうだったな、と思いもし、より若い、より少ない登場人物なだけに、心がひりひりしそうな感覚にもなり。
語り手のベニヤ(と訳されているが、「ベニヤミン」の愛称の「ベーニャ」であろうと思われる)とともに、ひたすら途方に暮れ、うなだれる。
シフラ・ネダチーヌ。不思議な名前。まずスラヴっぽくない。バルトっぽくも、カフカース系っぽくもない。「すごく若い銃の達人」でいかにも優しく慎ましい。
どんな外見なのかの描写はない(「やさしい眼をした人間」という以外)が、ジーマくんことドミトリー・スィチョフくんあたりを想像したりする。
私は時に、頭がよかったりサッカーが上手かったりむちゃくちゃもてたりといった何かに秀でた才能のある人をいいと思い、特に映画などで応援したりする。
でも、現実に好きになるのはまずこういうとにかく優しいひとなのだ。
君のことは忘れないよ、きっと。
今日は、U21でスペイン対ロシアの試合がある。
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