今日は映画祭の最終日。にして、実は授業も最終回。
映画祭の終了時刻と授業の開始時間が「上手くすれば間に合う」という程度しかなく、ちょっと厳しいであろう。先生、ごめんなさい。
「千年の春」最終号も昨日のうちにつくってしまったのですが、早速補遺を作る必要が出てきました。
・『パヴロフ~オックスフォード科学の肖像』トーデス著近藤隆文訳大月書店1800円
・『戦争は女の顔をしていない』スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ著三浦みどり訳群像社
『亜鉛の少年たち』(邦題『アフガン帰還兵の証言』)『ボタン穴から見た戦争~白ロシアの子供たちの証言』に先立つ、アレクシェーヴィチの衝撃のデビュー作が遂に邦訳された、ということです。訳者の三浦みどりさん、ありがとうございます。
アレクシェーヴィチの「ルポルタージュ」は、アフガニスタン戦争・チェルノブイリ・自殺者等、常に旧ソ連社会のもっとも深い闇に係る部分をテーマに取り上げ、圧倒的な迫真性で読者を窒息させそうになる、そんな破壊力がある。地の文までもがあまりにエモーショナルで拒絶反応が起きるという「弊害」もあるのだけれど。
従軍した女性たち、オクジャワの歌に歌われ小説に書かれ(「少年兵よ、達者で」)、映画にもちらほらと姿を見せるけれど、一緒に闘いながら、勝利は男性に専有されてしまっていた彼女らのことを、彼女が取り上げたのは1983年のこと。ソ連で刊行されるのも大変だったようだけど、邦訳されたものがようやく読めるとはほんとうにありがたい。
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