2011年3月6日日曜日

ファーストコンタクト・チェーホフ編(2008/08/29 14:32:21)

おとなりブログでひっそりと「ファースト・コンタクト」という思いつきリストをやっていますが、久々に更新。
 
私は母からもらい、母は祖父からもらった、今やぼろぼろに近い状態の本。『くり色の犬~チェホフの本・日本児童文庫』(アントン・チェホフ←昔は「チェーホフ」ではなくて、「チェホフ」という表記だったようだ)作樹下節訳アルス1958年)
装丁は恩地孝四郎、挿絵が遠藤てるよ。
背表紙を開くと、順に作家の肖像画、妻オリガ・クニッペルと並んでいる写真、絵3枚。大人向けのチェーホフ全集並みの体裁を整えています。
収録作品は「くり色の犬」「川めんたい」「ワーニカ」「なげき」「こどもたち」「少年」「ひろ野~旅のできごと」、これに「まえがき」と「解説」。
読んだ中では「ワーニカ」が心に残っていました。
ロシア・ソヴィエトアニメーション特集で時々上映される「わが悲しみを誰に伝えよう」の原作。
数年前にあった上野の国立子ども図書館での「ロシア児童文学の世界」で、レクチャーしてくださった松谷さやかさんも、大急ぎでのレクチャーではあったがこの「ワーニカ」の絵本のところでは立ち止まってあらすじを話し、「とてもいいお話です」みたいなことをおっしゃっていました。そう、私も大好きなのです。
「くり色の犬」は原題「カシタンカ」ですが、この本では「くり公」と呼ばれています。今や可愛い表紙のこの『カシタンカ』 →カシタンカが知られていますね。
同様に「少年」はこれ→ 少年たち『少年たち』でしょうか。
 
現代の訳に比べると、「くり公」一つとっても、時代がかった訳であることは否めないのだけど、思い出の本として大切な、大切な1冊です。
 
先日、神保町シアターでボンダルチュク監督の映画「曠野」を観たので、この本を本棚から取り出して読んでみることにしました。

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