映画「ナイト・ウォッチ」の光公社のトップ(女たらし!)や「UFO少年アブドラジャン」で(どうも個人的な興味から)UFOを探求しているソ連軍将校を演じているウラジーミル・メニショフ(amazonなどでは「ウラジミール」表記になってしまっているわ!)さんは、ソ連で大ヒット、そして日本でもそれなりにヒットしたらしい(クラスメイトによるとシネマスクエアとうきゅうでは立ち見が出ていたそうです)「モスクワは涙を信じない」の監督さん。
「モスクワは涙を信じない」は三人娘の20年間のモスクワでの苦労話っていう感じ。
バターロフは好きな俳優なのですが、この作品で演じているゴーシャは偉そうであんまりいい男に思えなかった。
ちょっと長いけど、笑いあり涙ありで、モスクワが大好きになる素敵な作品ですね。
モスクワの青春ものということで、今日は下高井戸シネマに「モスクワを歩く」を観に行ってきました。
このまえレイトショーで観たばかりだけれど、やっぱりもう一回観たくなった!(DVD、出ていないのだ)
こっちは若者3人の、ある一日のお話。
お上りさんのヴォロージャ、夜勤明けのコーリャ(ミハルコフ)、結婚を控えたサーシャ。
腹をたて、手を出したりもあるけれど、やっぱり持つべきものは友達だ!
特にどうということもないけれど、なんか幸せな映画なのです。
主題歌の魅力も大きいかな。
もうひとつ、モスクワの青春もの。「私は二十歳」。
これも若者3人組。
除隊してきたばかりのセリョージャ、市電の車掌に恋するコーリャ、妻子持ちのスラーヴァ。
セリョージャ役のポポフは癌のため夭折し、出演作はこれしかありません。
コーリャ役のグベンコはその後監督になり、ゴルバチョフ時代には文化大臣にもなりました。
スラーヴァ役のリュプシンはミハルコフの「五つの夜に」やダネリヤの「不思議惑星キン・ザ・ザ!」、ソ連の人気スパイ映画「剣と盾」など、ハンサム俳優として大活躍。シャフナザーロフの「蒼ざめた馬」にも出演していたようです。
このスラーヴァがスポーツ好きで、登場するシーンからしてサッカーのキーパーをやっているところ。
そのあとも、友達が恋や上司との関係に悩んでいる脇でラジオのサッカー中継に聞き入っていたり、自宅には奥さんや子どもがいるからと病に伏せっているセリョージャのところにホッケーの中継を観に来たりしています。
スラーヴァが聴いているのはスパルターク対トルペドの試合。
そう、60年代ってトルペド・モスクワは輝いていたのですよね。
スター選手エドゥアルド・ストレリツォフがいた頃と、この映画が製作された時期は微妙にずれているのだけれど・・・。
でもやっぱりスラーヴァが聴いているのはストレリツォフがシュートを狙うところではないかしら?
私自身はその時代モスクワに生きていたわけでは全然ない。にもかかわらず、60年代の青春ものには限りない愛しさを感じる。
なにそこのこのここだかなしき・・・どうしてこんな風に懐かしさを覚えるのだろう?
いわゆる「雪解け」時代のきらきらしさがかぶるからなのだろうか?
トルペド・モスクワ、今はプレミア・リーグに存在しない。
ソ連解体後の混乱の中で、分裂し(片割れは「トルペド・ジル」「トルペド・メタルルグ」と名前を替え、今は「FKモスクワ」となってオレク・ブロヒンが監督をしている)、力を失っていき、優勝争いに絡むことはなくなっていった。
そしてとうとう一昨年1部リーグに降格になり、1年で戻ってくるのかなと思ったのに、今期も1部で、しかもぶっちぎりでの上位というわけでない。
古豪トルペド・モスクワの名がプレミアにないことをさびしく思うのは私だけではないだろう。
戻ってきて、トルペド!
勿論、トルペドがプレミアに戻ってきたところで、古き良きモスフィルムで描かれたあの時代が戻ってくるわけではないのだけれど。
micie - 2008/08/02 23:50:34
Kocmoc Kocma - 2008/08/03 1:44:59
Heather, ヒース - 2008/08/03 21:08:06
Kocmoc Kocma - 2008/08/04 0:53:10