九段下駅。
あのへん、かつては結構うろついていたのですよ。某サッカー強豪校(カトリック系)の選手のファンだったので。
その学校はお坊ちゃま群生で知られ、サッカー選手だった子もまともに進学して(慶應とかに)、プロの選手にはならず、官僚とかになりました、というケースが多いのではないかしら。
当時、ばかでかい鳥居のある宗教法人の施設を駆け抜けていましたよ、追っかけ時に。玉砂利が走りにくくて嫌だな、とか思いながら。
李纓(リイン)監督は、前作の「味」の割と評判が私の周囲では結構よかった覚えがあります。残念ながら私は観にいけませんでしたが。
今回の「靖国」、予告編を観て、あ、おもしろそうと一応チェックをしていたのですが、思いがけず大騒動になってしまいました。
映画館の上映自粛というのは(映画館だけに責めを帰すべきでないという意見を聴きましたがそれでも)ひどい話だと思い、ボドロフ監督の「モンゴル」は新宿バルト9は避け、わざわざ渋谷まで観に行ったりしました。
私ひとりがボイコット的なことをしても全く意味はないかもしれないけれど、それでも最初に上映を見送ったという新宿バルト9については記憶に留めておきます。
銀座シネパトスはソクーロフの「太陽」を上映したところなのにね・・・。シネマート六本木は韓流映画をよくやっているところですね(「ラジオスター」を上映してほしい)。
この「靖国」、27日に毎日新聞社・日本ペンクラブ主催の試写会で観てきました。
全然<反日>じゃないですよ。
全体のバランスからすると、靖国サイドの映像が流れている時間の方がよほど多いです。
最初のうちは「神社側の宣伝映画か?」と見まがうほどです。
おそらく靖国神社のことを快く思っていない人にとっては不満なのではないかな。
この映画には「おまえは中国人か?とんでもない奴だ!」と執拗に言い続ける年配男性が登場します。
この男性の脳内には「中国人」=「とんでもない奴」との図式が見事にできあがっているようです。
同様に、この映画をすぐさま<反日>と断じる人たちも、李纓監督が中国人なので、<中国人が靖国の映画を撮った>→<反日に違いない>と反応しているのです。
まあ、映画を観た毎日新聞の記者が書いているとおり、前半ちょっと眠たくなる冗長な部分があるという点は否めませんが、<外国人(特に中国人というわけではなく)の目から見た、ある種の日本>という、彼のこれまで取り上げてきたテーマの延長と言えるのではないでしょうか。
はい。映画「靖国」は今日から9日までの限定公開です!
追記:連休中に観る映画としては、ユーロスペースの「今夜、列車は走る」がお勧めです。
0 件のコメント:
コメントを投稿