1915年トルコでのアルメニア人虐殺についての小説『ひばり館』を原作にしています。
が、登場人物の名前の多くは変更され、整理され、だいぶ違ったものになっています。(よりメロドラマっぽくなっている。)
原作よりは残虐場面は抑えられていて、<善良なトルコ人>も配するなど気を配っている印象を受けます。
(「炎628」や「処刑の丘」といったソ連映画で馴らされたせいもあるかもしれない。)
しかし、タヴィアーニさんたちの作品って、『復活』のときも思ったのですが、まじめ~に作ってはいるのだけど、どっしりとイタリア風味が出てしまうのですね。
最初のシーンなんか、イタリアに渡ったシーンから写しているのかしらと思ってしまいました。
でも、クレジットを観ると、-an,-yan語尾のアルメニア系と思しき苗字よりも、-ov,ova,-ev語尾の名前が目につきましたが、それはブルガリアが合作に加わっているからなのですね。
イスラエルのパレスティナ人スター俳優、ムハンマド・バクリが重要な役どころ。
ギリシア人の泣き女を演じた人もよかったです。
上映後、拍手が沸き起こりました。
一般公開、あるといいのだけど。
『外国語の水曜日』に登場する、あのトルコ人学生のSくん、エゴヤンの「アララトの聖母」のことが話題になったときには「トルコでは絶対観られないから日本で観ておかないと」と言っていたから、この作品も観ようとしているかしら。
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