黒田龍之助先生の「まいにちロシア語」第11回(昨日の放送分です)。
Кто это?
Это мой отец.
先生は放送の最後の方で、ご自分のお父様の写真を使ってエカチェリーナさんと会話をされていたようだ。
「こちらはどなたですか」「これは私の父です。だいぶ前に亡くなっているんですけどね」とさらりと。
黒田先生に習い始めた当時、既にお父様はご存命ではありませんでした。
「ロシア人に父の職業を聞かれると、説明するのが面倒だから、父が生きているころから、『父親はいません』と言うことにしていた」などと笑っていらっしゃった先生だが、お父様とのやりとりを時に授業中ネタにされることもありました。
その一つ。
黒田先生としては、できるだけ父親と違ったことをしてやろうと思って始めたロシア語。
そのロシア語の教科書を読んで勉強していたら、お父様に
「ロシア語をやって、ロシア語の先生になるつもりか」
と言われ、
「そうかもしれない」
と答えたら、
「へえ、するっていと結局、おいらとおんなじようなことをするわけだ。要するに、人様の前でばかなことをしゃべるっていう。お前ロシア語、俺落語ってね」
と、さすがに噺家、上手く落ちをつけたそうです。・・・とかね。
黒田先生のお父様、柳亭燕路師匠。
黒田先生に教わる以前から、『子ども寄席』を持っていたので(親が弟に買い与えた本だから、正確には私の本ではなかったが)、親しみは持っていました。
「子ほめ」は国語の教科書に掲載されていたというから、「あれか!」と思いだす方も多いのではないでしょうか。
「『子ども寄席』、読んでいましたよ」と黒田先生に言ったら、先生はこうおっしゃいました。
「親父は落語の文献の研究が好きでね、学者みたいな落語家だってよく言われていたよ。私は落語家みたいな学者だって言われているけど。」
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